ライフプラン・シミュレーション - 住宅購入 -
相談者 Aさんご夫妻プロフィール
家族構成:夫婦、子ども2人の4人家族
夫:43歳 (自営業)
妻:40歳 (自営業)
子ども:小学3年、小学2年
ご相談内容
共働きですが、夫は自営業、提携塾を経営しています。経営状況は夫が管理しており、私は毎月決まった金額を生活費として渡され、その中でやりくりをしています。近いうちに中古の一戸建てを購入したいと思っていますが、夫が自営業のため、住宅ローンがどれくらい借りられるか不安です。検討している物件は、土地付きで築浅の中古一戸建ての住宅です。価格は4,290万円です。今後子供たちの教育費もかかってくるので、住宅ローンと教育費の準備をどのように計画していったらよいか相談したい。
ご提案内容
ひと月の家計状況をわかる範囲でヒアリング。月の支出と収入をご夫婦で話し合い、家計状況を把握し共有していただくことができました。
現状から、いくらなら無理なく返済を続けていくことができるかを確認。
住宅ローン返済中も、教育費、老後資金の準備もあるため、希望のライフプランをできるだけ叶える方向でプラン立案。
物件の25% (頭金20% + 諸経費5%)、予備資金 (生活費6ヶ月分) を確保した上で、収入から月当たり借入可能額を計算。
- 現在の収入金額の2割を返済負担率とし、月額8.5万円。
- 支出から返済額の目安を算出。
11万円(現在の家の家賃) + 9万円(月貯蓄額) = 月額20万円。
上記①と②で何れか少ない金額を月返済額と目安とします。
金利2% × 期間35年(全期間固定金利、元利均等返済) = 2,565万円。
そこに自己資金の960万円 (1,200万円 - 240万円:月額生活費半年分程度) を頭金として充当。
現在の家賃と同額を月返済額とする場合には、同条件で頭金960万円を足して、4,280万円の物件を検討することができます。65歳完済を目安に繰上返済で借入期間を早めに、小口で、こまめに短縮していきます。固定金利をベースに、固定金利選択または長期型選択 (10年以上) など各種比較をして、有利な方法を2パターンご提示。
個人事業の方は、会社員と比べると住宅ローンの審査は一般的に厳しく、負債を減らし、所得を上げ安定させ(3年間の平均所得で判断される)、頭金を多く備えるなど留意が必要。「住宅取得等資金の非課税制度」を利用して、ご両親からの資金援助の可能性もあり、その分を頭金として試算に含めました。
住宅ローンを返済しながら、教育資金を学資保険と積立投資によりそれぞれ17歳までに300万円を準備する計画を示しました。老後資金については、確定拠出年金等の活用をスタートし、必要に応じてサポートを継続していきます。
Aさんご夫妻のご感想
── ファイナンシャル・プランナーに相談しようと思ったきっかけはどんなことですか?
情報があふれていて、自分でもある程度は調べましたが、結局どうすることがベストなのかわからなくなり困っていました。住宅購入に関しては、不動産業者や銀行の住宅ローン相談窓口でも相談しましたが、第三者の意見も聞きたいと思ったのがきっかけです。借りることは借りられても、その後何十年も生活が成り立つのかが一番心配でした。
── 実際に相談をされてみていかがでしたか?
住宅ローンの返済計画と今後の生活費の推移を見て、ひとまずは安心しました。
今後40年間の収支のシミュレーションをすることで、どこを切り詰めて、どこにはお金をかけてよくて、というお金の使い方みたいなものを知ることができてよかったです。